粗大ゴミの珍しい効果
地球温暖化防止対策を決めた九七年一二月の京都会議(気候変動枠組み条約第三回締約国会議=COP3)では、抑制すべき温室効果ガスとして、COミメタン、亜酸化窒素、HFCスイドロフルオロカーボン)、PFC(パーフルオロカーボン)、SF6C(六フッ化硫黄)の六種類が指定されました。
COP3で採択された京都議定書では、日本とアメリカ、およびEU(欧州連合)は、温室効果ガスの排出量を二〇〇八年から二〇コー年の間に、一九九〇年比でそれぞれ六%、七%、八%削減することを公約しています(アメリカのブッシュ大統領は、二○○一年三月、京都議定書からの離脱を表明して、アメリカが約束した七%削減の実施を放棄し、世界に大きな波紋を投げかけています。
温室効果ガスのうち、温室効果寄与度が最も大きなガスが二酸化炭素で、世界全体でみると、約六四%を占めています。
その八割が化石燃料の消費によって引き起こされています。
日本の場合は、温室効果の九一・五%までが二酸化炭素に起因しています。
このことから、温室効果ガス対策としては、各国とも二酸化炭素対策に力点を置いているわけです。
九七年現在の世界各国の二酸化炭素大気中に占める二酸化炭素の濃度は、産業革命以前は二八〇ppm(百万分率。
この場合大気中に占める二酸化炭素は、体積比で○・○二八%を占めている)でしたが、化石燃料の消費によって、九五年現在三六〇ppmにまで濃度が高まっています。
二酸化炭素濃度が高まれば高まるほど温室効果が強まるため、いかに化石燃料の消費を抑えるかが、各国の共通課題になっています。
人工的につくられた化学物質フロンの放出で、オゾン層が破壊される現象です。
フロンで破壊され、オゾン濃度が低くなった部分をオゾンホールと呼びます。
フロンはエアコンや冷蔵庫の冷媒、半導体の洗浄などに使われてきました。
オゾン層が破壊されると、有害な紫外線が直接、大量に地表に照射されるようになります。
南極圏や北極圏などのオゾンホールができやすい国々、たとえば北欧諸国、オーストラリア、ニュ九ン上フンドなどでは、紫外線が原因で、皮膚ガンや白内障に冒される人々が急増しています。
紫外線による影響は、メラニン色素が少ない白人に多いとされていますが、肌の色に関係なく、人々の免疫力を弱める作用もあります。
一九七四年にアメリカの口上フンド博士らによって、そのメカニズムが解明されました。
それによると、大気中に放出されたフロンは、ゆっくりと上昇し、上空に達すると、太陽から発せられる強い紫外線を受けて分解します。
この時、分離した塩素がオゾンと化学反応を起こし、オゾン層を破壊します。
南極上空では、八九年から九三年にかけて五年連続して大規模なオゾンホールが観測されました。
その後も、規模の違いはありますが、毎年のように南極上空で確認されています。
九六年には、グリーンランドやスカンジナビア半島、シベリアなどの北極圏で、オゾン量が通常よりも四五%も減る現象が長期間続き、北半球でもオゾン層破壊が急速に進んでいることが分かりました。
オゾン層の破壊は、人体だけではなく、プランクトンを減少させたり、農産物の生産に深刻な影響を与えることが懸念されています。
フロンは、一九三一年にアメリカの化学会社、デュポン社が製品化したもので、すでに指摘したように、半導体や精密機械部品の洗浄剤、冷蔵庫やエアコンなどの冷媒、さらにプラスチックの発泡剤、エアゾール噴射剤など、様々な分野で使われてきました。
世界のフロン生産は、九〇年当時で年間約一〇〇万トン、このうち、アメリカ、ドイツ、日本のメーカーが八割以上を生産してきました。
これまでに大気中に排出されたフロンの全量は、数千万トンにも達するといわれています。
フロンは10年以上の時間をかけ、ゆっくり大気中を上昇し、オゾン層を破壊します。
フロンによるオゾン層の破壊を食い止めるためには、一国だけの努力では限界があります。
八五年に国連環境計画(UNEP)が各国に呼びかけ、オーストリアのウィーンで日・米・EU等が参加する国際会議が開かれ、この会議で「オゾン層保護のためのウィーン条約」が採択されました。
この条約に基づき、八七年には具体的なフロンの生産および消費の削減策を求めた「モントリオール議定書」も採択されました。
九〇年代に入ると、議定書の規制は数回にわたり強化され、先進国では、オゾン層を破壊する力が大きい五種類のフロン(特定フロン)の生産を九五年末までに全廃することになり、すでに実施されています。
今後の課題としては、途上国での生産廃止、さらにフロンの一種であるHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)や臭化メチルの全廃を前倒しで実施できるように、議定書を改正していく努力が求められています。
しかし、すでに生産され、廃棄されたエアコンや冷蔵庫内のフロンの回収は、あまり進んでいません。
これらの回収も急がなくてはなりません。
酸性雨とは、自動車や火力発電所などが排出する硫黄酸化物(SOでは窒素酸化物)が大気中で化学反応を起こし、硫酸や硝酸に変わり、それを含んだ雨が強い酸性を帯びる現象です。
スウェーデンでは、六〇年代から被害が発生し始め、同国の八万五〇〇〇の湖沼のうち、一万八〇〇〇ヵ所で水が酸性化し、魚類などが死滅してしまいました。
ノルウェーでは、樹木の四本に一本が枯れたり弱ったりしたと報告されています。
ドイツ(当時は西ドイツ)の場合は、森林への影響は、八二年調査では七・七%にとどまっていましたが、八七年調査では五二%へ広がりました。
ドイツが誇る「黒い森」は、酸性雨に弱いトウヒとモミ(いずれも針葉樹)が中心たったため、七五%が枯れたり、弱ったりしました。
国連欧州経済委員会(UNECE)が八七年に行った調査は、デンマーク、イギリス、オランダ、スイス、フランスなどを含む西ヨーロッパの森林の約半分に、酸性雨の被害がみられると指摘しています。
当時東欧圏に属していたポ上フンドやチェコスロバキア(現在はチェコとスロバキアに分離独立)なども硫黄分の多い褐炭を多用していたため、酸性雨被害が全土に広がり、西ヨーロッパよりも一段と深刻な状態に陥りました。
当時のソ連領にも東欧諸国で発生する酸性雨が流れ込み、ウラル山脈以西の針葉樹に大きな被害を与えました。
一方、カナダでは、気流の関係でアメリカから流れ込んできた大量の大気汚染物質や、それが原因で降る酸性雨によって、八〇年代には、特に東部の湖沼で、魚が生息できなくなったところが一万四〇〇〇ヵ所にも達したそうです。
酸性雨が「カナダの湖を破壊し、魚を殺し、観光事業を蝕み、農業に害を及ぼし、歴史的建造物を台無しにし、国民の健康を害している」と、1当時の環境大臣は怒ったそうです(「地球白書」より)。
九〇年代に入って様々な対策が講じられた結果、酸性雨による欧米の被害は、最近では減少に向かっているようですが、それに代わるように、経済発展の勃興期を迎えた中国やインドなどを含め、アジア諸国で酸性雨が大きな問題になっています。
日本では、中国から季節風に乗ってやってくる酸性雨の被害が散見されるようになっており、影響の拡大が懸念されています。
海洋は地球の全表面積の四分の三を占め、世界の水資源の九〇%を有し、魚類をはじめとする海洋生物の重要な生息地になっています。
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COP3で採択された京都議定書では、日本とアメリカ、およびEU(欧州連合)は、温室効果ガスの排出量を二〇〇八年から二〇コー年の間に、一九九〇年比でそれぞれ六%、七%、八%削減することを公約しています(アメリカのブッシュ大統領は、二○○一年三月、京都議定書からの離脱を表明して、アメリカが約束した七%削減の実施を放棄し、世界に大きな波紋を投げかけています。
温室効果ガスのうち、温室効果寄与度が最も大きなガスが二酸化炭素で、世界全体でみると、約六四%を占めています。
その八割が化石燃料の消費によって引き起こされています。
日本の場合は、温室効果の九一・五%までが二酸化炭素に起因しています。
このことから、温室効果ガス対策としては、各国とも二酸化炭素対策に力点を置いているわけです。
九七年現在の世界各国の二酸化炭素大気中に占める二酸化炭素の濃度は、産業革命以前は二八〇ppm(百万分率。
この場合大気中に占める二酸化炭素は、体積比で○・○二八%を占めている)でしたが、化石燃料の消費によって、九五年現在三六〇ppmにまで濃度が高まっています。
二酸化炭素濃度が高まれば高まるほど温室効果が強まるため、いかに化石燃料の消費を抑えるかが、各国の共通課題になっています。
人工的につくられた化学物質フロンの放出で、オゾン層が破壊される現象です。
フロンで破壊され、オゾン濃度が低くなった部分をオゾンホールと呼びます。
フロンはエアコンや冷蔵庫の冷媒、半導体の洗浄などに使われてきました。
オゾン層が破壊されると、有害な紫外線が直接、大量に地表に照射されるようになります。
南極圏や北極圏などのオゾンホールができやすい国々、たとえば北欧諸国、オーストラリア、ニュ九ン上フンドなどでは、紫外線が原因で、皮膚ガンや白内障に冒される人々が急増しています。
紫外線による影響は、メラニン色素が少ない白人に多いとされていますが、肌の色に関係なく、人々の免疫力を弱める作用もあります。
一九七四年にアメリカの口上フンド博士らによって、そのメカニズムが解明されました。
それによると、大気中に放出されたフロンは、ゆっくりと上昇し、上空に達すると、太陽から発せられる強い紫外線を受けて分解します。
この時、分離した塩素がオゾンと化学反応を起こし、オゾン層を破壊します。
南極上空では、八九年から九三年にかけて五年連続して大規模なオゾンホールが観測されました。
その後も、規模の違いはありますが、毎年のように南極上空で確認されています。
九六年には、グリーンランドやスカンジナビア半島、シベリアなどの北極圏で、オゾン量が通常よりも四五%も減る現象が長期間続き、北半球でもオゾン層破壊が急速に進んでいることが分かりました。
オゾン層の破壊は、人体だけではなく、プランクトンを減少させたり、農産物の生産に深刻な影響を与えることが懸念されています。
フロンは、一九三一年にアメリカの化学会社、デュポン社が製品化したもので、すでに指摘したように、半導体や精密機械部品の洗浄剤、冷蔵庫やエアコンなどの冷媒、さらにプラスチックの発泡剤、エアゾール噴射剤など、様々な分野で使われてきました。
世界のフロン生産は、九〇年当時で年間約一〇〇万トン、このうち、アメリカ、ドイツ、日本のメーカーが八割以上を生産してきました。
これまでに大気中に排出されたフロンの全量は、数千万トンにも達するといわれています。
フロンは10年以上の時間をかけ、ゆっくり大気中を上昇し、オゾン層を破壊します。
フロンによるオゾン層の破壊を食い止めるためには、一国だけの努力では限界があります。
八五年に国連環境計画(UNEP)が各国に呼びかけ、オーストリアのウィーンで日・米・EU等が参加する国際会議が開かれ、この会議で「オゾン層保護のためのウィーン条約」が採択されました。
この条約に基づき、八七年には具体的なフロンの生産および消費の削減策を求めた「モントリオール議定書」も採択されました。
九〇年代に入ると、議定書の規制は数回にわたり強化され、先進国では、オゾン層を破壊する力が大きい五種類のフロン(特定フロン)の生産を九五年末までに全廃することになり、すでに実施されています。
今後の課題としては、途上国での生産廃止、さらにフロンの一種であるHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)や臭化メチルの全廃を前倒しで実施できるように、議定書を改正していく努力が求められています。
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酸性雨とは、自動車や火力発電所などが排出する硫黄酸化物(SOでは窒素酸化物)が大気中で化学反応を起こし、硫酸や硝酸に変わり、それを含んだ雨が強い酸性を帯びる現象です。
スウェーデンでは、六〇年代から被害が発生し始め、同国の八万五〇〇〇の湖沼のうち、一万八〇〇〇ヵ所で水が酸性化し、魚類などが死滅してしまいました。
ノルウェーでは、樹木の四本に一本が枯れたり弱ったりしたと報告されています。
ドイツ(当時は西ドイツ)の場合は、森林への影響は、八二年調査では七・七%にとどまっていましたが、八七年調査では五二%へ広がりました。
ドイツが誇る「黒い森」は、酸性雨に弱いトウヒとモミ(いずれも針葉樹)が中心たったため、七五%が枯れたり、弱ったりしました。
国連欧州経済委員会(UNECE)が八七年に行った調査は、デンマーク、イギリス、オランダ、スイス、フランスなどを含む西ヨーロッパの森林の約半分に、酸性雨の被害がみられると指摘しています。
当時東欧圏に属していたポ上フンドやチェコスロバキア(現在はチェコとスロバキアに分離独立)なども硫黄分の多い褐炭を多用していたため、酸性雨被害が全土に広がり、西ヨーロッパよりも一段と深刻な状態に陥りました。
当時のソ連領にも東欧諸国で発生する酸性雨が流れ込み、ウラル山脈以西の針葉樹に大きな被害を与えました。
一方、カナダでは、気流の関係でアメリカから流れ込んできた大量の大気汚染物質や、それが原因で降る酸性雨によって、八〇年代には、特に東部の湖沼で、魚が生息できなくなったところが一万四〇〇〇ヵ所にも達したそうです。
酸性雨が「カナダの湖を破壊し、魚を殺し、観光事業を蝕み、農業に害を及ぼし、歴史的建造物を台無しにし、国民の健康を害している」と、1当時の環境大臣は怒ったそうです(「地球白書」より)。
九〇年代に入って様々な対策が講じられた結果、酸性雨による欧米の被害は、最近では減少に向かっているようですが、それに代わるように、経済発展の勃興期を迎えた中国やインドなどを含め、アジア諸国で酸性雨が大きな問題になっています。
日本では、中国から季節風に乗ってやってくる酸性雨の被害が散見されるようになっており、影響の拡大が懸念されています。
海洋は地球の全表面積の四分の三を占め、世界の水資源の九〇%を有し、魚類をはじめとする海洋生物の重要な生息地になっています。
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